【ポケモン剣盾S8シングル最終52位(レート2118)”バイバニラ軸対面構築~ヨロイじまver"】
こんにちは。松実玄@おまかせあれ! と申します。
今回、ポケモン剣盾シングルランキングマッチ~シーズン8~にて、3シーズン連続3回目の最終2桁を達成することができたため、本シーズンで使用した構築についてまとめました。
【最終結果】
T N:まつみ くろ
順位:52位
レート:2118
【構築経緯】
鎧の孤島が登場してからの新環境ということで、ユニークかつ強い構築を組むことを目指し、いろんなポケモンを使ってパーティを組んでいました。(ストライク、ガラガラ、サンドパン、ドラミドロ、ウルガモス、ルガルガンなど・・・)
が、そのたびにエースバーンにボコボコにされ、ポリゴン2に止められ、エースバーンにボコボコにされ・・・。とにかく負けに負けまくったシーズンでした;;
シーズンも残すところ1週間を切り、これではダメだと原点回帰。シーズン6で最終2桁を達成したときの立役者であるタスキバイバニラが、現環境で猛威を振るうゴリランダーやカバルドン、パッチラゴンなどに強く、ポリゴン2にも十分対応可能だと気付いたので、改めてこの子を軸に対面構築を組むことを決意。
さて相方。エースバーンとポリゴン2に強いポケモンを探したところ、水ウーラオスがこのどちらにも強いと気付く。さらに弱点保険を持たせて技範囲を広げることで、奇襲性能も対面性能も持ち合わせた最高のエースになれると感じ、水を採用。
&水がこの構築の軸となります。
3体目。タスキが削れたはダイマックスエースの起点になりやすいため、それを切り返せるポケモンが必要となります。また、キョダイマックスエースバーンはダイマックス水で勝てますが、ダイナックルを積まれているとそのあとのダイジェットで倒されるため、格闘技を無効化できるゴーストタイプは必須。それらを満たせるポケモンといえば、やっぱりミミッキュ。アッキのみを持たせての採用です。
この3体で重いポケモン。まずエースバーン、次にギャラドスやドヒドイデなどの水ポケモン。それらに対して強い圧力を持つパッチラゴンを、使いやすいようスカーフを持たせて4体目として採用しました。
ここまでで持ち物命の珠が余っていたのと、特殊技持ちがのみであることから、珠特殊アタッカーを探すことに。一方でこれ以上エースバーンに弱くしたくないのと、を採用したことでカバルドンを誘いやすくなることから、これらに強く出れるポケモンとしてハイドロポンプ持ちドラパルトが奇襲性能もありつつ強いと思い採用。これが意外にも水との相性が非常に良いことに気づきますが、それは個別解説で。
最後の枠としては、最初はグラスシードゴリランダーを採用していましたが、ほとんど選出せず。対戦する中で、相手のフェアリータイプ、特にトゲキッスが厄介なことに気づきます。そのためこの枠を再考したところ、第5世代の対面構築では鉢巻バレパンハッサムが採用されていたことを思い出し、第5世代から連れてきたを最後の1枠として、最終日7/31の22時に採用を決めました。
最終的なパーティは
シーズン最終日にようやく構築が固まってくれました。
【コンセプト】
・を軸とした対面構築
・相手の想定外から勝ち筋をつくりだす
・エースバーン、ポリゴン2への勝ち方を明確にした基本選出
【個別解説】
※実数値表記は H - A - B - C - D - S の順で()内が努力値配分です。
また、赤色は性格上昇補正、青色は性格下降補正です。
なお、ポケモンは採用順に記載しております。
〇バイバニラ
性格:うっかりや ※ドラパルトのドラゴンアローをできるだけ耐える(陽気珠までなら高乱数耐え)+ミラーコートのダメージを上げるため
持ち物:きあいのタスキ
特性:ゆきふらし
実数値:146 - 116(4) - 105 - 178(252) - 99 - 131(252) ※特防個体値は22~23(ミラーコートのダメージを上げるため、個体値0もあり?)
技構成:ふぶき/ミラーコート/ぜったいれいど/こおりのつぶて
調整意図:CS極振り ※素早さは最速アーマーガア及び準速ホルード抜き
構築の主軸にしてもはや相棒ともいえるポケモン。S6と全く同じ個体です。詳しくは下記のリンク先を参照してください。
【ポケモン剣盾S6シングル最終57位(レート2126)~バイバニラ軸対面構築~】 - 阿知賀のポケモン日誌
鎧環境ではウルガモスやハッサム、ハピナスやポリゴン2の登場により活躍できなくなる・・・、と思われましたが、ウルガモスにはミラーコートがあるし、ハッサムはそれほど環境にいない、ハピナスに対しては絶対零度の試行回数を稼げるし、ポリゴン2はミラコと零度を駆使して突破可能ということに気づきました。※ポリゴン2への立ち回りは後述
むしろ天敵であるヒヒダルマやパルシェンやラプラスの氷勢、ギルガルド、カビゴンらが環境から数を減らしたことで、これまで以上に通りがよく使いやすかったです。
基本的には初手選出。低耐久アタッカーに対してはタスキを盾に吹雪&つぶて。特殊に対してはミラーコート。耐久に対しては絶対零度の試行回数を稼ぐ。これでほとんどのポケモンがなんとかなるので、対面性能最高クラスのポケモンだと思っています。
最終日はめちゃめちゃ絶対零度を当ててくれた自覚の塊(体感ですが5割くらい当ててたかも?)。この子がいなければ最終2桁はもちろん、最終3桁も無理だったと思います。最高の相棒です。
【ポリゴン2に対しての立ち回り】
初手対面では基本的にミラーコートを選択。ダウンロード放電orトライアタック以上の火力であればその後の霰ダメ+吹雪と合わせて処理できるはずです。一方で低火力だったり物理技だったりで吹雪圏外だった場合は、絶対零度に切り替えます。自己再生を挟んでくるので2~3発は試行回数を稼げるはず。ダイマックスを切られたら、逆に切らせたと考えてOK。
一方、の吹雪に後投げしてきた場合ですが、次ターンは絶対零度を選択。相手は自己再生を使う可能性が高いです。かわされたらミラーコートを選び、絶対零度を嫌って迅速に処理してきた相手への反撃を狙います。
ポリゴン2はほとんどこのパターンで処理していました。大事なのは絶対零度ではなくミラーコートでの処理を前提にすること。零度ミラコ依存のため安定しないと感じるかと思いますが、8~9割くらい処理できていました。(零度運もあったと思いますが・・・)
〇ウーラオス(れんげきのかた)※通常個体
性格:いじっぱり
持ち物:じゃくてんほけん
特性:ふかしのこぶし
実数値:191(124) - 179(100) - 121(4) - 74 - 86(44) - 147(236)
技構成:すいりゅうれんだ/インファイト/アクロバット/かみなりパンチ
調整意図:HP→16n-1
防御→ダイマックス時A252↑ギャラドスの珠ダイジェット耐え
素早さ→最速ギャラドス抜き
残り攻撃
構築の軸にしてダイマックスエース。
水自身の耐久が高めかつ弱点を突かれやすいこと、ダイジェットを使えること、技範囲が広いうえダイマックスが切れたあとも技の火力を保てることから、弱点保険を持たせたエースとして採用。
その目論見は見事にはまり、相手のキョダイマックスエースバーンやダイマックストゲキッスに打ち勝ちつつそのまま全抜き、というのがこの構築の大きな勝ち筋のひとつとなってくれました。
調整はトゲキッス及びギャラドスを強く意識したものとなっております。当初は準速ギャラドス抜きで使っていましたが、相手のS次第でダイジェットから入ればいいのかダイサンダーから入ればいいかが変わってしまい、負けに直結したため、最終日8/1朝5時に今の調整に変えました。この場合、ダイジェット→(相手のダイジェットを耐え、弱点保険が発動)→ダイサンダーの選択が安定しそのまま全抜きにつなげられるため、この調整にして正解でした。
技構成はすいりゅうれんだとインファイト、アクロバットまでは確定。最後の1枠は最初はビルドアップで使っていました。想定されにくい技なのでワンチャンを掴めたりダイウォールの元になれたりして強かったのですが、耐久に振ったトゲキッスやギャラドスを倒すためにはダイサンダーが必要なので、雷パンチに変更しました。
弱点保険が発動してしまえば、裏のミミッキュをすいりゅうれんだでばけのかわごと貫けたりキョダイマックスエースバーンも一撃で持って行けたりと、ダイマックスが切れたあとも強かったです。
キョダイマックスではなく通常個体で使用しております。これはダイストリームでの水技火力上昇のためです。また、雨を降らせることでのハイドロポンプ火力上昇と雷必中を実現でき、同時選出することも多かったため強いシナジーを発揮してくれました。(これは元々想定していたのではなく、偶然の産物です。。)
相手の想定外から一気に全抜き体制を整えられる、私が求めていたエースとしての理想像を叶えてくれたポケモンでした。
〇ミミッキュ
性格:いじっぱり
持ち物:アッキのみ
特性:ばけのかわ
実数値:159(228) - 143(156) - 104(28) - 63 - 126(4) - 128(92)
調整意図:HP→16n-1
防御→(皮剥がれ後)A252↑ギャラドスの珠ダイストリームを87.5%耐え
素早さ→S252(準速)パッチラゴン抜き
残り攻撃
ダイマックスに対しての切り返し&対面性能の高いポケモンとして採用。
このポケモンを採用するにあたり、先人方のアッキ型の調整を拝見したものの、結局どう調整すればいいのかまとまらず。とりあえず、自分がアッキ型を相手にしたときに素早さが高いと嫌だなと感じていたので、準速パッチラゴン抜きまでSを振ることに。ここまで上げたことで、対戦したアッキとのS勝負はすべて勝てました。あとは汎用的なラインまで耐久に振り、残りを攻撃に振り分けました。従来のアッキより火力は低いですが、使いにくさはあまり感じませんでした。
実際に使用してみて、なぜこのポケモンが強いのかがわかりました。相手のダイマックスに対して死に出しし、剣舞→ダイウォール→ダイフェアリーでほとんどのダイマックスエースを止めることができるのが非常に優秀でした。ダイマックスを切らずとも、時間を稼ぐことができるため、うまくダイマックスを枯らして後続のエースを安心して展開させることもできます。また、このポケモン自体が剣の舞とアッキのみと先制技により強力な詰め筋となることができるため、ダイマックスを切る切らない問わず汎用性が高いポケモンでした。
構築全体としてドラパルトやパッチラゴンが苦手なため、その対策としても重要。その場合、水にダイマックスを切る必要が薄ければ、この子にダイマックスを切るプランを取ることも多かったです。
〇パッチラゴン
性格:いじっぱり
持ち物:こだわりスカーフ
特性:はりきり
実数値:165 - 167(252) - 110 - 90 - 91(4) - 127(252)
技構成:でんげきくちばし/げきりん/つばめがえし/ほのおのきば
調整意図:AS極振り
エースバーンやギャラドスなどの水タイプへ優位に立てるポケモンとして採用。
火力がバグっておりエースバーンはもちろんH振りハッサムすら確定1発で持っていける火力です。HBポリゴン2も確定2発なので後出しを許しません。
とはいえやはり命中不安という大きな負け筋要素を持つため、積極的には選出せず。が刺さりにくく、かつ地面タイプがいないときに先発要員として選出していました。この子のおかげか難敵ラプラスやドヒドイデは全く選出されなかったため、いるだけで圧力になってくれていたようです。
というポケモンは、苦手な構築に対して一定の確率で切り返せるポケモンとして優秀だなと感じました。
〇ドラパルト
性格:ひかえめ
持ち物:いのちのたま
特性:すりぬけ
実数値:163 - 126 - 95 - 167(252) - 96(4) - 194(252)
技構成:りゅうせいぐん/かえんほうしゃ/ハイドロポンプ/かみなり
調整意図:CS極振り
(火力参考:珠ハイドロポンプでH252D148カバルドンを87.5%の乱数一発)
対面性能の高い、特殊アタッカーとして採用。
広範囲で弱点を突きやすい特殊アタッカーというだけでかなり使いやすかったうえ、エースバーンより速くダイナックルを無効化できるという点もすごく魅力的なポイント。
を採用していることからカバルドンがよく選出されるだろうと思ったので、不意の一撃でカバルドンを吹き飛ばせるハイドロポンプを採用しました。この技は思った以上に使い勝手がよく、雨ダイストリームでキョダイマックスエースバーンを確定一発で倒せるため、裏のエースバーンが予想できる展開では先にダイマックスを切ることを意識しました。カバルドン処理に対する乱数が大きく変わるため、ひかえめで採用。ほんとはドラパルトミラーを考え臆病にしたいのですが、そこは割り切りました。
かみなりはダイマックス時の火力と雨とのシナジーで採用しましたが、とびはねる中に命中する効果が刺さる場面が結構あり、S一段階上昇エースバーンのとびはねるに合わせて打つことで無償突破できる場面もありました。そのときはめちゃくちゃ気持ちよかったです。。
水の解説で少し触れましたが、水がダイストリームをよく打つため、雨の恩恵を受ける場面が多くありました。特にかみなり必中はすごくありがたかったです。逆にでダイストリームを打つことで水のすいりゅうれんだの火力増強につながるため、シナジーがとれているいい組み合わせとなってくれました。
〇ハッサム
性格:いじっぱり
持ち物:こだわりハチマキ
特性:テクニシャン
実数値:175(236) - 200(252) - 121(4) - 67 - 101(4) - 87(12)
技構成:バレットパンチ/ダブルウイング/ばかぢから/でんこうせっか
調整意図:攻撃→極振り
HP→16n-1
残り耐久と素早さへ
(火力参考:H116B4トゲキッスをバレットパンチで確定一発)
対フェアリー及び先制技でのスイーパーとして採用。
”対面構築”という言葉は第5世代の頃に誕生したと記憶していますが、その際に採用されていたのが、この鉢巻。フェアリータイプに苦しめられていたこと、弱点が少なくテクニシャン補正が乗る先制技のおかげで幅広く打ち合うことができることから、第8世代の対面構築にも入りうるスペックを持っている、と思い最終日の土壇場で採用を決めました。
正直なところ、自身のダイマックス性能に乏しく対ダイマックスに対しても火力不足だと考えていたためそれほど期待してはいなかったのですが、相手にダイマックスを切らせたあとの制圧力は非常に高く、自身の耐性の優秀さもあって対フェアリーに留まらず切り返し要員やスイーパーとして非常に優秀でした。
技構成はバレットパンチとでんこうせっかは確定。ウーラオスなどに強く出れ、2段攻撃が魅力なダブルウイング、最後にナットレイやドリュウズ、その他ポリゴン2などへの有効打となれるばかぢからを採用しました。とんぼがえりについては、とんぼがえり自体が有効打となれるポケモンが少ないこと、サイクル戦は想定しておらずこの子の出番も2,3番手となることが多いため必要性が乏しく、それよりも技範囲を広げたほうがよいと思い採用を見送りました。
第5世代のときに使用していたポケモンをそのまま活躍させられることにすごくロマンを感じながら使用していました。なによりめちゃめちゃカッコいい。
【選出パターン(例)】
基本選出:・水・or
炎・氷・バンギが2体以上かつ地面タイプがいない:・水・or
炎・氷・バンギが2体以上かつ地面タイプがいる:水・・or
受けループ:・水・or
その他状況に応じて
選出率:水>=>>=>>>
【重いポケモン】
・エースバーン…このポケモンが重くない構築は存在しないと思っています。対応については後述
・ドラパルト…水がドラパルトに弱く、こちらのは準速なのでドラパルトミラーは不安が残ります。初手で処理できれば万事解決ですが、基本的にはも連れていきます。
・ミミッキュ…この構築にはエースバーンもゴリランダーもさらにはドリュウズも固い物理受けもいないため、嬉々として出てきます。がいると安定しますが基本選出が崩れるため、実際には水のダイマックスターンを管理し上からすいりゅうれんだを当てられる状態をつくること、相手がアッキならで切り返すことを意識して立ち回っていました。
・イエッサン…実はとんでもなく苦手なポケモン。先制技を無効化されるのでですら安定せず、他のポケモンはワイドフォースでぶち抜かれます。先発で出てくることが多いポケモンなので、のミラーコートで対応できたのが幸い。
【VSエースバーン】
このポケモンに対応できなければ現環境ではまともにポケモンができないので、あえて別項目で。
基本的には&水&orで選出します。基本選出は崩しません。(というより現環境、エースバーン入りに選出できないポケモンは基本選出とはいえませんね…。
エースバーン入りへの勝利ルートは水でダイマックスを切り、エースバーンのダイジェットを耐え弱点保険を発動させつつ倒すこと。そしてそのまま全抜きを狙うこと。
エースバーンが初手で出てこない場合は、この勝ち筋を狙っていきます。ただし、この勝ち筋を崩されるのは、ダイナックルでAを一段階上昇されることです。これをされると水がダイジェットを耐えなくなり、全抜きされます。
この構築にゴーストタイプを2体採用している理由は、相手のダイナックルを抑制するためです。それでも打ってくることがあるため、水で全抜きを狙える場合は、エースバーンとの対面で安易にを場に残さず、捨て覚悟でを後投げします。たとえが2発で倒されても、ダイナックルさえ打たせなければ水で勝ちを拾えるためこの立ち回りで大丈夫です。
最悪なのはエースバーンが初手に出てきた場合で、こうなると即引き、吹雪で削って捨て、特殊ワンチャンにかけてミラーコート、自暴自棄ぜったいれいどのいずれかを選択することになります。とがいるからかあまり初手で出てくることは多くなかったですが、こうなったら腹を括りましょう。
とにかく今シーズンはこやつに苦しめられましたし、今後も苦しめられることでしょう…。
【おわりに】
シーズン終了5日前まで5桁順位をさまよっており、全く新環境についていけていませんでしたが、自分が使い慣れているポケモンと戦術を使うことで、ギリギリ構築が間に合いました。
特に最終日はバイバニラをはじめポケモンたちみんなが頑張ってくれたので、なんとか2桁順位に到達できました。
バイバニラというポケモン、あまりメジャーではなく型が判別しにくいという点もあると思いますが、このポケモンを主軸にして最終2桁を2回とれているので、もっと注目されてもいいポケモンなのかなと思っています。これまで実績がない私が好成績を出せているのは、間違いなくこの子のおかげです。
3シーズン連続で最終2桁順位を達成できたのは出来すぎだと思いつつも、もっと上を目指せるように頑張っていきたいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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